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平成19年度 漢方鍼医会本部会研修内容
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月
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項目
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講演種別
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演 題
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担 当
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4月
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入門
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定期総会
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決算報告・事業計画案・予算案協議
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学術講演
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「難経の真意」
陰陽会会長 池田政一
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池田政一
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基礎講義
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「病因論1」
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高橋清吾
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5月
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研修
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臨床検討
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「臨床における脉状診の意義-1」
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加賀谷雅彦
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「四時について」
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中本功一
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養成
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臨床講義
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「臨床における脉状診の意義-1」
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加賀谷雅彦
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「諸問題を乗越える。病院との連携の在り方」
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神岡孝弘
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入門
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基礎講義
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「病因論2」
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高橋清吾
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6月
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研修
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臨床検討
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「臨床における脉状診の意義-2」
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加賀谷雅彦
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「病理病床論-1」
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福島賢治
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養成
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臨床講義
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「臨床における脉状診の意義-2」
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加賀谷雅彦
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「上肢下肢の治療」
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小林浩二
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入門
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基礎講義
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「肺の病症と治療」
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隅田真徳
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7月
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研修
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臨床検討
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「臨床における脉状診の意義-3」
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加賀谷雅彦
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「心包から補う病理と実際」
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田布施嘉秋
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養成
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臨床講義
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「臨床における脉状診の意義-3」
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加賀谷雅彦
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気血津液論
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二木清文
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入門
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基礎講義
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「脾の病症と治療」
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斉藤太誉
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8月
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第14回
夏期学術研修会
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漢方はり治療の実際
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本部
東京漢方
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脉状診と臨床
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9月
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研修
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臨床検討
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「病理病証論-2.3」
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福島賢治
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養成
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臨床講義
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「精神科疾患の治療」
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新井康弘
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「五感器の治療」
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神岡孝弘
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入門
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基礎講義
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「肝の病症と治療」
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吉田清隆
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10 月
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全体
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外来講師講演
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「難経による選穴」
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池田政一
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11月
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研修
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臨床検討
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「剛柔選穴の実際」
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堤 卓郎
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養成
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臨床講義
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「アレルギーの治療」
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高橋清吾
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「小児の治療」
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二木清文
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入門
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基礎講義
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「腎の病症と治療」
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渡部恵子
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12月
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研修
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臨床検討
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「脉状論-1難経による邪の伝変論」
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加賀谷雅彦
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「病理病証論-4 湿証について」
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福島賢治
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養成
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臨床講義
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「婦人科疾患」
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渡部恵子
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「誤治調整・良い脉、悪い脉」
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二木清文
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入門
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基礎講義
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「衛気営気の概念と手法」
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森本繁太郎
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2月
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研修
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臨床検討
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「脉状論-2難経による病証の伝変論」
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加賀谷雅彦
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「病理病証論-5 風証について」
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福島賢治
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養成
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臨床講義
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「難病患者への取り組み」
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シンポ
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「開業に向けて開業30年の臨床経験から」
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天野靖之
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入門
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基礎講義
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「頸肩背部と腰仙、鼠径部の治療」
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隅田真徳
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3月
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研修
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臨床検討
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<臨床実技公開>
福島賢治・堤 卓郎
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司会
学術部
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養成
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臨床講義 |
「治療院経営について」
秋葉道郎、浅井利浩、田村佳津子、
平地聡子、福村真弓、吉本ふみ子
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司会
神岡孝弘
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入門
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基礎講義
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「お灸と刺絡治療」
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新井敏弘
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(1)入門講座報告 学術協力員 吉開 潤
4月 「病因論1・素因としての肝虚、脾虚、肺虚、腎虚について」 高橋清吾
素因としての肝虚、脾虚、肺虚、腎虚について臨床に即したお話で非常に解りやすいものであった。例えば花粉症は素因として肺虚があり、それに伴う鼻閉感、鼻水は陽明経に熱が停滞することによるものであり、また脾の昇清によって上焦に運ばれた清が素因としての肺虚のためにうまく粛降することが出来ないために鼻閉や鼻水とうい症状が出てくるというものであった。このように実際の臨床現場でよく目にする疾患を基にそれぞれ素因としての肝脾肺腎についての講義があり非常に解りやすく即治療の現場で応用できるものであった。
5月「病因論2・外因と不内外因」 高橋清吾
前回にひきつづき病因論についての講義で今回は外因と不内外因を中心とした話であった。外邪がどのような病理状態を引き起こすかの説明が解りやすい臨床例をいくつか挙げて説明された。例えば風だが上りやすい性質があり陽気を多く発生させようとするもので生理的に働けば春の成長を助長するものであるが、これが風邪として作用する場合、熱を多くする。また風は乾かす働きがあるため生体には、肝血の不足がある時、風邪に犯されると血中の津液不足を引き起こし筋に病変が現れる。つまり顔面神経麻痺や半身麻痺(中風)は肝血不足プラス風邪の影響が大きいとのことであった。外邪だけではなく飲食労倦、内因でどこの臓腑経絡が虚しているか、あるいは素因としてどこが弱いか、そこへいかなる外邪が侵入したかによって何通りもの病変を呈することがよくわかった。患者の病理状態から証を決定し病理を把握するのに病因論をしっかり学ばなければならないことを痛感する講義であった。
6月 「肺虚症の治療」 隅田真徳
まず前半に肺の生理(宣発粛降など)についての確認がおこなわれた。その中で「肺は一身の気を主る」ということから肺の精気の不足、素因としての肺虚で、ある種の社会不安、鬱病を引き起こすことが多いということであった。そのような患者さんを前に講師陣が各々臨床の現場でどのような声かけをしているのか、非常に興味深い話であった。後半は肺虚陽実と肺虚陽虚について話があり、ともに風邪の初期や急性の蕁麻疹の時に見られるこれらの証の違いや、病理状態を細かくを説明しながら丁寧に解説して頂いた。
7月 「脾の病症と治療」 斉藤太誉
脾そのものには陽気は無く、脾は命令を出すだけで実際に働くのは胃であること、脾の精気の不足で他の臓腑の働きが悪くなること等が説明された。脾虚陽実では血、津液は充分にあるが精気の不足のためにうまく分配出来ず停滞、充満し熱を発生すること。脾虚陰虚では津液そのものの不足があるために虚熱状態になることが説明された。共に熱病症を呈するが陽実証では胃や腸、陽明経の部位に熱が停滞し、それは体表に近い部位であること、発散できずにいる状態であるのに対し、陰虚証では内攻した熱(虚熱)は、より深いところで停滞し、陽実証ほどの熱量は無いこと、陽実症になるのは急性病症であることなどが説明された。同じ熱の病症を表す脾虚陽実と脾虚陰虚の違いが車のラジエターというわかりやすい例えで説明され、二つの病症の違いをとらえることが容易になり、とても参考になる講義であった。
9月 「肝虚証肝実証の病症と治療」 吉田清隆
前半は肝の生理(疏泄作用、血を蔵す作用)についての確認をした。肝陰虚症と肝陽虚症の違いについて、肝陰虚証は血中の津液不足があるということ、それに伴い腎の津液不足があること、病症の違いなどによって肝→腎と補ったり腎→肝と補ったりする場合があるとのことであった。
肝陽虚証は血そのものの不足であり、陰虚症では虚熱が発生し熱が色々な場所に波及するが、熱のため上焦に上がりやすいとのことであり、虚熱のため汗をかきやすい人が多く、そのため体内の津液不足や筋肉のひきつり、手足の煩熱が見られるとのことであった。
質問が多数あり質疑応答が活発におこなわれ、限られた時間の中で肺虚肝実の詳しい説明までは至らなかったが、肺虚肝実、七十五難のとらえ方を入門講座ながら垣間見られてとても興味深い講義であった。
11月 「腎虚証の病症と治療」 渡部恵子
前半は腎の生理についての確認が行われた。後半は腎虚陰虚証と腎虚陽虚証について説明された。腎虚陰虚証に対しては、大きく三つあるとのことであった。津液不足により虚熱が発生している場合。腎の精気自体が不足して下焦に気が安定せず気が突き上げ、動悸や奔豚気病を呈する場合。腎虚が進み虚熱を発生しなくなり冷え症状を呈する場合。など腎虚で虚熱が発生する場合、それがどこに波及するとどうなるのかの説明がなされた。脾に波及すれば胃実になり肝に波及すれば血中の津液不足、つまり血熱・血滞・血実状態になるとのことであった。質問の声も多くあがり、腎虚陰虚で虚熱が肝に波及し、血中の津液不足を招くのであれば、瘀血病症に対する肺虚肝実証の時、それは肺虚により気が巡らず血が停滞して瘀血になるのか?あるいは腎虚というものが関係して瘀血状態になっているのか?どの様な理由から、75難型の治療で腎を使うのか?という質問に対してどちらもありうるとの回答であり、瘀血状態に対して先ず肝経から補うのか、あるいは腎経から補うのか変わってくるということであった。腎虚陽虚については津液・精気・陽気も少なくなっている状態であり、腎虚に対しての病理の理解が深まるとても良い講義であった。
12月 「営衛の概念とその手法について」 森本繁太郎
衛気とは何か、営気とは何か?本会の研修を通して漠然とではあるが自分の中で理解しているそれらの概念に対してより鮮明な理解、明確なイメージとなる素晴らしい講義であった。そもそも気とは何か?という問いに対して、エーテルとニュートリノ、そしてその透過性というわかりやすい例をあげて、それは(気は)科学では未だ捕えがたい宇宙を構成する最小単位の物質ではないか?と講師自身が考えている事を話され、そのような「気」を動かして治療をする際、何を動かしているのか、どの深さに作用させたいのか、を明確にイメージする事。その目的意識こそが大切であると説明された。手法については衛気について、皮毛を意識して手技は手早く、営気の時は衛気の場合より深く、やや入念に補うことが大切であることであり、それは営気が一呼吸のうちに6寸進むのに対し、衛気はより素早く動くためであること。営気が血脈内を行くのに対し衛気が脈外をめぐるため、との説明であった。講師自らが名指しで受講生に質問してくる為、いつもとは一味違う緊張感のある講義であった。最後に講師が治療とは本会顧問の池田先生が言うように霊的なひらめきの部分が多大にあると言っていたことがとても印象的であり、確かに何をするかという目的意識を明確にもって施術することで、脈や病症が変化してくるということは不思議に満ちている。鍼灸の素晴らしさを再認識する講義であった。
2月 「頚肩背部と腰仙部への治療」 隅田真徳
今回は標治法についての講義ということで、講師自らが実際に臨床で施している手技についての話であった。最初に子午治療について解説がなされた。内容としてはまず子午治療の適応として体表での痛みの部位がはっきりしている時、あるいは痛みや症状が出現する時間帯がいつも同じ時間帯であり、治療効果がとても高く痛みや症状の緩和に有効的とのことであった。標治法についての話ではまず本治法の後に標治法を施す事。施術したのち脉を見た際、その脉状が本治法の直後の脉と標治法を施した後での脉状が大きく違っていたら、それは標治法のやりすぎ、つまりドーゼ過多であるとのことであった。上半身の症状に対する標治法を行なう事で気が上へと上がりやすいので、標治法の最後に下三焦や督脈など、下焦の虚を補うとよいとのことであった。講義後半は実技で、肩背部の症状に対して側臥位をとらせ肩関節を内旋屈曲させ、肩甲骨内側を張り出した状態で刺鍼すると効果的であるとのことであった。急性腰痛でベッドに上がれないほどの痛みで来院した患者さんに対しては、申脈に浅く鍼を留置しながら腰の回旋運動をさせるとベッドに上がるのが容易になるとのことであり、明日からの臨床に役立つ興味深い講義であった。
3月「灸治療と刺絡治療」 新井敏弘 |