こんにちは!!!
7月8日(第二日曜日)に、中野サンプラザにて7月度漢方鍼医会本部の定期研修会が行われました!!
研修会は、いつも入門部・研修部・研究部の三部に分かれて行われます。
朝は朝礼に始まり、午前中は座学で、各部それぞれ別室で学んだり、発表を聞いたり、意見交換をします。
今回入門部は、【蔵象論(肝・胆の生理・病理・治療)】について学びました。
今月から蔵象論が始まったのですが、臨床経験の豊富な先輩先生からの講義なので、専門学校でも蔵象論は学んで来ているのですが、また違う視点からのお話も交えて色々聴けるので楽しく学んでいけると思います。
これからの基盤になるものですし、頑張って理解を深めていきましょう!!
研修部発表は、第一席は本田滋一先生の「邪正論をベースにした邪の治療」でした。
通常は精気の虚の治療がメインで、これでも効果はありますが、更に“邪”を取り除く治療が加われば治療の幅は広がります。
最近は当会でも邪に対する治療方法を色々試みているのですが、以前より治療効果が高まったと先生方は言っています。
その邪気治療に関連する古典なども読み取りながらのお話でした。
実際本田先生が普段行っている治療方法も興味深かったのではないでしょうか。
研修部第二席は、橋詰正人先生の「取穴法」でした。
病理・病証をどんなに理解しても、選経・選穴をちゃんと的確に決めたとしても、いざ治療するとなった時に、きちんとツボを取ることができていますか?
一番大事なのは「生きて働いているツボ」を捉えられ、治療で使わなければ、治療効果は十分に望めません。
そのためには何が大事なのか?というとても重要なことを基礎からお話してくれました。
研究部第一席は、斉藤充先生による「陰陽調和の手法-再考-」でした。
昨年の夏期研修会以降、名古屋漢方や本部でもこの陰陽調和の手法の研究が進んでいます。
今までの手技で行ってきたものとの違い、虚実の治療時の鍼の使い方、陰陽調和を行うにあたっての脈位・アプローチ部位・手法・考え方・捉え方、患者さんの変化や効果など若干会の中でも理解度のバラつきがあったので、それを改めて確認という感じのお話でした。
今回改めて擦り合わせがよりできたのではないでしょうか。
研究部第二席は、高橋清吾先生による「経絡私論」でした。
清吾先生の治療家生活約40年。
毎回興味深い視点からの発表が多いのですが、今回も先生が読んだ人体の本の紹介や、それに絡めて〈毛細血管は、血管全体の99%を占めている。毛細血管そのものが臓器。〉というような、とても面白いお話をして下さいました。
人体の構造の深さと、東洋医学の概念との繋がりをイメージしやすく捉えられた感じがします。
午後は、全員合同で取穴を行いました!!
今回は、大腸経でしたが4~5人で班が構成されているのですが、みんなで基本取穴を行います。たかが取穴、されど取穴。取穴はとても大事ですからね!!毎回必ず行います。
その後はまた各部別れて実技研修を行いました。
これは毎回モデル患者を出して、実践方式で行っていきます。最初から最後まで、意見を出しながら四診から治療を行っていきます。
そうすることで即日々の治療業務に使えるものが身に付けられます。
来月8月26日(日)・27(月)に横浜で夏期学術研修会が二日間横浜で行われます。
それを踏まえての発表もあり、とても濃い1日だったのではないでしょうか?
研修会は、座学だけでもダメですし、独りよがりで「先生のおっしゃる通りです!!」でもダメですし。学んで、触って、感じて、悩んで、意見を出して、検討して、納得しないといけません。
でないと臨床に活かせません。細かい内容は、参加されるとよりお分かり頂けると思います。
今月も皆様お疲れ様でした!!
来月の定期研修会は無く、夏期研修会となります。
次回は夏期学術研修会でお会いしましょう!!
広報室 鈴木りゑ
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