こんにちは!!
8月26日(日)・27日(月)の二日間、ホテルメルパルク横浜に於いて第23回漢方鍼医会夏期学術研修会・東京大会が開催されました!!
両日共にお天気も最高で、今回参加者は全国より133名ご参加頂けました!!今回の主題は、【漢方はり治療のさらなる飛躍】で、副題は、“難経の脈状考察―四診法からのアプロ―チ”でした。
一日目は10時から始まりました、夏期学術研修会!!
開会式の開会の辞は、吉田清隆先生がして下さいました。実行委員長の挨拶は、橋上信也先生。
いよいよ暑い・・・熱い二日間が始まります!!!
開会式の後は、会長講演。
会長隅田真徳先生による
「診察法と『難経本義諺解』で読み解く経脈流注」
“原典における経脈流注の方向性”に関するお話で、“心の治療”について、『難経本義諺解』の新たな気付き、『医方大成論』の中の暑邪の治療について、等々。
その他、隅田先生が新たに原典を読み解いて得た気付きのお話をしてくださいました。
次の基調講演は、新井康弘先生による
「色・脈・尺膚の重要性」
『難経』『霊枢』等に書かれている診断法を改めて確認しつつ、治療を行う際に重要なのは、
四診をする際に治療家が得た情報をもとに患者さんの病態や病証などが“自分が想像していたイメ―ジと実際が一致すること”の大切さをお話してくださいました。
もっとも基本な部分ですが、現在当会では尺膚で選穴・腹診で選経を診ることを取り入れているので、改めて診方を考えさせられました。
午前中は講演でしたが、昼食後は臨床実技研修開始です!!
お弁当は二日間とも美味しいお弁当が出ました♪
後半は臨床実技研修です。
恒例ではありますが、入門部・研修部・研究部と各部分かれて行いました!!
実技研修の内容は各部異なりますが、
入門部は、
一限目、1.基本脈診
この時限では、基本姿勢と脈診における指の当て方や、八祖脈・菽法を研修しました。
2.基本刺鍼
二限目、1.取穴法
この時限では、基本刺鍼を研修しました。
研修部・研究部は、
一限目、1.基本脈診 2.基本刺鍼
この時限では、基本姿勢と基本の脈診を研修しました。
二限目、1.取穴法 2.診察法
この時限では、基本刺鍼を研修しました。
どの部の班も真面目に、そして楽しく、熱く取り組んでいました(*^^*)!!普段会わない先生方同士意見交換もされていたり、今回の夏期学術研修会で初めて漢方鍼医会に参加してくださった先生方も和気あいあい色んなお話をしていたようです。🎵夏期学術研修会ならではの光景ですね♪♪✨
臨床実技研修時には息抜きのコ―ヒ―タイムもあり優雅に(笑)♪
※実技は、取穴・脈の取り方・触れ方・腹診・モデル患者を最初から最後まで治療の流れを組み立てる・等々おおよそこのような内容になっています。
🎵研修会一日目の夜は、お約束の懇親会が盛大に行われました~(*´ω`*)!!!
皆様一日目はお疲れさまでした♪♪
初日からかなりの盛り上がりを見せた夏期学術大会。
夜は仲良しこよしの先生方から、普段交流の無い人たちとなど、美味しい料理とお酒を堪能しながら歓談に花が咲きました(^O^)!!
実行委員の方々が入念にプランを立てて下さったおかげで、懇親会も大盛り上がり♪
🎵これもまた恒例ですが、副会長吉田清隆先生による歌~っ!!!これも披露されました。
普段も色々と歌をたしなんでいらっしゃるので、とにかく上手です(笑)。しかもかなりノリノリの曲を選曲されていました。皆美声に酔いしれてました~( *´艸`)♪♪吉田先生の歌は毎度夏期学術研修会では欠かせませんね!!先生ありがとうございました~(///ω///)♪
こうして26日(日)の1日目は大変充実した日になりました!!
そして二次会・・・その次へと続く(笑)。
二日目開始~!!
朝は皆ホテルのレストランで朝食を食べて、本日の研修会が始まります!!
最初は、本日のメインでもある、”パネルディスカッション”です。
パネルディスカッションのテーマは、「私の診察法」です。
パネラーの先生方は、
大阪漢方鍼医会・竹下祐平先生
名古屋漢方鍼医会・日比隆雅先生
東京漢方鍼医会・橋詰正人先生
上記三人の先生です。
今回は、パネラーの先生方で討論をするというスタイルではなく、先生方の発表を聞いた後、
会場で聞いていた班分けされたグループごとに意見をまとめ発表をするというスタイルで行いました。
<今回の流れ>
①パネラーの発表
②自己の臨床における診察に対する疑問・意見についてのディスカッション
③班長による各グループでのディスカッション内容の発表
④フロア全体ディスカッション
という感じです(‘ω’)ノ☆
まずは、第一席は竹下先生の「切診と脈状」です。
現在、所属している大阪漢方鍼医会では、切診と脈状から邪正の病態を手早く捉えるべく、脈・尺膚・腹を皮毛部から診察することにとりくんでいます。という始まりから、難経に記載されている内容の確認や会としての捉え方、治療への導入方法などをお話してくれました。病態を探ろうとすると手が重くなってしまう。重たい手で診察すると衛気を壊す原因となる。脈が硬くなったり、脈の流れが悪くなることを研修会を通じて知ることができたとのこと。
①切診と脈状について
②補瀉・選経選穴について
③皮毛部の診察ポイントについてなど。
次に、第二席は日比隆雅先生の「脈証の一致」です。
診察の全体の構造についてのお話。ここ数年での自分の中の変化とそれに伴い、より重要視するようになった。以前は、望聞問切でとにかく情報を集め、得られた所見を病理考察、病態把握という形で整理し、そこから選経選穴手法を考えていました。しかし、様々な診察所見をまとめきれず、病理からの選経選穴も曖昧で、私の場合は治療に結びつきませんでした。そこで、脈証の一致の考えをしっかり取り入れることにより、患者さんに振り回されることのないようになりました。
ということです。
次は第三席、橋詰正人先生の「脈象をどうとらえるか」です。
私は難経のあらゆる記載を参考にして治療を組み立てています。脈状診は病の様々な情報を教えてくます。季節の病脈、五蔵の病脈、五邪による脈など、なぜこの脈状になっているのかというところから、病因を考察します。病人の寸口の脈象を診て、その虚実を見極め、そこから疾病の邪正盛衰の状況と病変がどの蔵府にあるのかを考察します。六部定位脈診を用いて、どこに病脈があるのかを探していきます。その脈状診を正確なものにするには、腹診、尺膚診、声色臭味液などから、目的意識を持ち、柔軟な姿勢で五行を分類できれば、脈象を捉え、診察力の向上につながるのではと考えて臨床を行っています。
①脈状診を考える
②病因を考える
③私の診察方法
これらの話を詳しくしてくれました!!
三名の先生方が発表した後に、各班ごとにグループディスカッションをしました。
自分たちが普段治療している時に感じる疑問や悩み、もしくは発表された先生と同じだと思ったり、とにかく感じたことを色々出し合ってまとめてもらいました。そして、班長の発表。かなり班によって色々な意見が交わされたようでした。活発な意見交換ができるのも漢方鍼医会の良いところだと思います。ベテランも中堅も初心者も学生も関係ありません。とにかく思った意見を出し、皆で考えたり、悩んだり、助言して貰ったり。有意義なディスカッションができたと思います。
色々な先生方の意見があり、またそこから会場全体で活発な意見交換が行われました!!パネルディスカッションの時間は110時間を設けてありましたが、足りませんでしたね(笑)。
※更に詳しい内容は、会報誌『漢方鍼医』に掲載されますので、ご興味のある方はそちらをご覧ください。こうして熱い110分が終了しました。
次は二日目臨床実技研修です。
入門部は、
三限目、臨床実技公開
この時限では、講師がモデル患者を治療しました。診察から治療までの流れと、選経選穴から手技の用い方を研修しました。
四限目、総合治療
この時限では、これまで研修した基礎学術を踏まえ四診法を行った後、選経選穴をし、治療を行いました。
研修部・研究部は、
三限目、応用篇
この時限では、前日の診察法を一歩進めて病因・病理を推察します。そして、その病因や病症が改善するような刺鍼を行い、脈状の改善を確認します。四診法によって五蔵の精気虚および病理産物から季節の病因など幅広く考察し、さらに五行に分類し、脈状の本質を捉え、それらをもたらしている病態が改善するような選経・選穴を行いました。
四限目、総合治療
この時限では、これまでの実技やパネルディスカッションで得た情報をもとに、総合的に診察・診断・治療を行いました。二日目の臨床実技研修が終わり、研修日程は無事終了致しました!!!
最後は、閉会式が行われました。
二日間の熱く、濃く、学びの多い時間を多くの方々と過ごせて、充実した夏期学術研修会となりました。研修会を終えての挨拶を実行委員長の橋上先生と副会長の新井敏弘先生からも述べて頂きました。次に、参加したそれぞれ入門・研修部の参加者の方からも感想を述べて貰いました。
次回、第24回夏期学術研修会のお知らせで次回は京都で行われます!!!と、大阪漢方鍼医会の本田先生より発表されました。
最後に、閉会の辞として副実行委員長の福島志乃先生が挨拶をし、本当に終了となりました~(●´ω`●)!!!
準備してくださった先生方、その他参加してくださった皆さん、二日間お疲れ様でした!!
そしてありがとうございました!!とても素晴らしい夏期学術研修会でした!!夏期学術研修会で得たものを日々の治療に生かしていきましょう!!
また来年の夏期学術研修会でお会いしましょう!!
広報 鈴木りゑ
この記事へのコメントはありません。