こんにちは(;^ω^)
大変お待たせ致しました~。
もう6月になってしまったのですが、色々新年度初めの研修会でしたので盛りだくさんありました。
ご報告遅れましたが、読みたいと言う多くの声に応えまして(笑)ご報告致します。
(冗談はさておき、なかなか書けずすみませんでした( ;∀;)シクシク)
大分日にちが経過おりますが、今年度最初だった4月の研修会の振り返りです♪♪
平成31年4月14日(第二日曜日)に毎度お世話になっている中野サンプラザで開催されました!!!
午前中は、新年度でしたので本部総会が行われました。
こちらは円滑に滞りなく終了し、
次に隅田会長による会長講演が行われました。
まずは、今年度入会された方々への祝辞(?)を述べられました。
また新しい仲間が増えて嬉しいですね~(*´ω`)♪
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会長講演【古典鍼灸の話】
古典鍼灸の話及び検脈・診脈を混同しないこと。
他は、伝統鍼灸報告。
伝統鍼灸学会は、日本古典鍼灸の用語集づくりを進めているというお話など。
以下隅田会長のお話。↓
検脈というのは、歴史も浅く(←これは明らかではないが)日本独自のもののように感じる。
現在のように選経選穴の段階から、検脈を前提として行うようになったのは多分東洋はり医学会の副会長であった小里勝之先生の提案によるものです。
昭和40年代から行われてきたものを本会でも引き継ぎ、発展してきたという歴史があります。
治療結果の成否や予後の判定の決め手になる。 | ||
検脈 | 意見が分かれることは稀である。 | |
観察は容易。 | ||
治療を正解へ導く羅針盤のようなもの。 | ||
結果の意見が分かれることがある。 | ||
診脈 | 五蔵の虚実。 | |
自然界の陰気陽気の盛衰。 | ||
メンタル面の変化も反映される。 |
16難・61難・81難 四診合算の重要性が説かれています。
当会では、脈診断だけでなく、腹診や問診を含める四診をしっかり行っています。
※このお話の他にも古典に対しての態度のお話をされました。
(中略)
そして、昨年度の学習の振り返りのお話。
【中国の歴史や地理の話】だったが、色々多方から意見が出たそうです。
昨年の“季節の中での漢方鍼治療 雨季を考える”は、
難経の土の季節とされている季夏を旧暦の6月(太陽暦7月)と考えて、ひいては梅雨或は雨季の時には脾土の治療を重視すべきだと言うお話をしました。
天気だけでなく、地域や土地に適った気候・文化・食生活・生活習慣によって病気が成り立っています。
(中略)
その他資料に基づいた中国各地の考察。
鍉鍼補瀉考察のお話。
今年度も陰陽調和の鍼をするにあたって、もう一度会のやり方を考察する。
霊枢の中での鍉鍼の補瀉に関する記述のあるものを読んで考える。
後は、これから行って行く“子午治療”のお話をしました。
續。
(気になる方は会報誌『漢方鍼医44号』に掲載されています♪♪
会長講演は、基本を考えさせられる大変貴重なお話でした(‘’ω’’)ノ!!
隅田会長ありがとうございました!!
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外来講師講演は、内経学会より荒川緑先生が来て下さいました(‘ω’)ノ♪♪
当初は「岡本一抱『難経本義諺解』の一難を読もう」ということでしたが、色々考慮し
「鍼灸師の古典学習について」に変更されました。
まず、
荒川先生:『難経』←これは一体何と読むでしょう?
そんな問いから始まりました。
(え~っ。誰もが「なんぎょう」だと思いますよね(; ・`д・´)???)
それでは。。。以下は荒川先生のお話(少しだけお披露目を♪)↓
「なんぎょう」と皆読むと思います。
この会と関係が深い池田政一先生が、『難経』の注釈書で『難経真義』という本を書いてらっしゃいます。
国会図書館には障害者検索というのがありまして、ひらがなで検索できるのですが、「なんぎょう いけだ」で入れると『難経真義』というのは出てこないんです。
何故出てこないかというと、これを国会で入力した人は、“なんけい”と入れているんです。
“なんけい しんぎ”と入れると出てきます。
それくらい鍼灸師の常識と一般人の常識は違っていて、昭和の時代に本間祥白先生という方がいらして、その人が初めて『難経』を聞いた時に般若心経と法華経の仲間だと思ったんです(笑)。
それくらい“なんぎょう”という読み方は鍼灸業界で必ずしも他のところでは共有されておりません。
それから江戸時代にこれの注釈書がありまして、それには“なんぎょう”でも“なんけい”でもなくて、“だんけい”ってひらがなでついています。
「本当かな~?」と思って漢和辞典引くと、ちゃんと“だん”という発音もあるんですね。
ですから時代によって、日本に入って来た中国の地域と時間によって発音が日本にはそれがみんな吹き溜まりであるので難しいんですね。
発音は難しい。
『難経』とはどういう本か?というと、何かの説明には難経というのは『素問』と『霊枢』の中の難しいものを取り出して解説した本だというようなことが書いてあります。
でも、『難経』には“経に曰く”と言って、昔からあった本のこういう文章がありますが、これはどういう意味がありますか?と言うように書いてあります。
“経に曰く”の次にある文章で、判っているものは全て『霊枢』にあって『素問』にはありません。だから“経に曰く”と言う場合、『素問』も解説しているというのは基本的には誤りです。
それで、“何のいいぞや”と、これはどういう意味ですか?というと、その次にこの“然”という字が書いてあります。
“然(しかり、(諺解では)しかなり)”と読んでいます。
今の言葉で言えば、「はいそうです」「Yes」という意味です。
“これはなんですか?”と聞かれているのに“はいそうです”では会話になりませんよね(笑)?
これは、大きな辞書を引くと“こたえる”という意味だと書いてあります。
だから素直に意味に合わせて訓読すれば“こたう”とか“こたえ”とすべきなのですが。
平安時代は日常の言葉で訓読していたのだが段々江戸時代になって、ひとつの漢字にはなるべく読みを少なくすることになって、この字が来たら自動的に“しかり”と読むことになってしまったんですね。
ですから我々は訓読すると意味が通じないので、また翻訳が必要になります。
それが訓読の良くないところですけど。
良いところもたくさんあるんですが(;´・ω・)。。。
これが“こたえる”という意味だということは皆さん今回予習されたので、滑伯仁がこれが“こたえ”という意味だと書いてありましたよね。
皆さんは“然が<こたえ>”と理解できていると思います。
“難”ですが、難しい。
難問→難しい問い。これは日本語です。
古い中国語で“難問”というのは両方とも質問という意味です。
ですから『難経』の“難”というのは質問ということで、八十一難というのは八十一番目の質問ということです。
“経”というのは、糸偏があるように、元々は縦糸です。
布を織る為にはずっと縦糸を張り巡らせて、それを基本にして横糸を飛ばします。
ですから、“経”というのは基本となるもの。基本理論書という意味です。
僕も学校で八十一難とか習いまして、何で八十じゃない?何で百じゃない?中途半端な八十一なんだ?と疑問に思いました。
その後皆さんが習っているような、『素問』『霊枢』っていうのも八十一篇なんですね。
ということは、内容はともかく八十一という数字が大事なんです。
八十一とは何かというと、皆さん九九が判るように九×九なんです。
九という数字で皆が思い浮かぶのは、九鍼だと思います。
これも学校で習って、別に九種類でなくても七種類でも良いんじゃないの?って見た感じしますよね。
でもあれは“九”じゃないといけないんです。
何故かと言うと、中国では言葉の意味を説明する時に同じ音か似た音で説明します。
例えば太陽は何故“日(じつ)”と言うか?
これはいつも充実しているからだと説明するんですね。
月は何故“月(げつ)”と言うのか?
これは欠けるからだと。
こういう説明をします。
中国の古い辞書は、皆こういう発音で説明します。
これで九鍼の九は、何かというと“究”です。
“究めつくす”という意味なんです。
ですから九種類の鍼を全部究めたら、あらゆる病気が治るとか、そういうこれ以上は必要無い、でもこれだけは必要だというのが“九”です。
じゃあ八十一は、九×九=八十一だから、この中には全てが入っている。
これ以上は必要無いというのが八十一の意味です。
だから『素問』も『霊枢』も八十一なんですね。
再び續。
(気になる方は会報誌『漢方鍼医44号』に掲載されています♪♪
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というお話からの~2時間強と大変面白く&興味深いお話をして下さいました!!
上記しましたが、話は本当に面白くて古典て面白いな!!と皆再確認することができたと思います。
当会に入会された方は音声データを(多分過去のは有料ですが)聴くこともできます。
気になる方は是非♪♪
余談ですが。。。
今、漢方鍼医会では『難経本義諺解』の本を内経学会の方に手伝って頂き作成している関係で、荒川先生にはかなりお世話になっています。内経学会の方々にも。
まだ完成は少し先ですが、楽しみです♪♪
他には、今年度から入会された方々の自己紹介が行われました。
今後会を盛り上げていってくれることと思います♪
後は、恒例の懇親会が研修会終了後に行われました!!!
こちらは荒川先生も参加され、大変楽しい時間が皆さん過ごせたのではないでしょうか?
こういう飲みの席だと意外に色んな質問が気軽に出来たりするものですよね(*^▽^*)☆
荒川先生ありがとうございました!!
少し時間が経過してしまった内容になりましたが、今年度も頑張っていきましょう♪♪
(もうすぐ夏が来ちゃいますけどね~( ゚Д゚)。。。夏期研修会がっ!!)
広報部 鈴木りゑ
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